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一般向け

家制度の崩壊、世代間の分断、個人の時代

最近墓参りに行く時に果たして将来、墓守をしてくれる人はいるのだろうかと考えることがあった。少なくとも自分が生きている間は墓の管理はしたいと考えている。しかし、自分の子供が果たして墓守をしてくれるかは微妙である。ポツンと一軒家でやっていたが、山奥の家の近くに江戸時代からある先祖代々の墓があったが、そのような墓はいずれは山に飲み込まれていくだろうと思う。守るべきもの、変えていかなければいけないもの、取捨選択をしていく必要がある。

父方の墓は、地方の片田舎にある。実家に帰省した時には立ち寄り墓参りをするようにしている。父親の実家は叔父家族が住んでいる。小さい頃は従兄弟と一緒にカブトムシを取りに行ったり、海水浴に行ったりと一緒に遊んだ思い出がある。古い家だったので、お風呂は薪で沸かしていた。いわゆる田舎の生活を体験できる場所だった。今は叔父夫婦が広い家に二人で住んでいる。子供は四人いたが、一番下の従兄弟以外は出て行った。子供が帰ってこれるようにと何部屋もある大きな家だが空き部屋が多い。自分も年に2回訪問する程度だ。従兄弟も県外に就職したりしていてなかなか実家には帰ってこれないそうだ。実家に帰ると頭の中でくるりのRemenber meが流れ出す。

日本では古くから長男が実家を継いで生活をしていたが、昭和の頃から核家族化が進んで世代間の繋がりは希薄になってきている。進学校に行くと、都会の有名大学を受験し、東京で就職すると地方に帰ってくることはまずない。地元に戻って就職する人間もいたが、どちらかというと少数派だ。結婚すると、相手の両親もいるため、どちらかばかりに偏ることもあれば、そうでないこともあるがより一層実家とは疎遠になりがちだ。子供が親の面倒を見ることは多いが、それが期待できない家族も多いだろう。昨今小室さんと眞子さんの結婚がメディアで放送されているが、日本で最も格式が高い天皇家ですら、従来の家制度が通用しなくなっている。個人としての生き方が優先されるのはおそらく時代の流れだろうと思う。

古くから守ってきた伝統のようなものをどうやって残していくかも考えないといけなくなっているように思う。日本人としての美徳や日本人らしさ、残していった方が良い生き方などを見つめ直す必要があるように思う。年長者を敬う文化は大切だと思うが、間違った方向に助長されると、意味のない年功序列など無駄が増える。どちらがいいかは置いといて、夫婦別姓も女の人から見たらなんで苗字を変えないといけないのかというふうに思うのはある意味自然なことかもしれない。アメリカに住んでいた頃には、日本を逆に強く意識した。日本らしさというのは世界で生き残っていくために必要なものだと思う。

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Girimaro
40代脳外科専門医、救急科専門医、アメリカ留学経験あり 日々考えていることを記録します https://blog.with2.net/link/?id=2073035

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